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「あんなところに、
土管なんてあったっけ?」
電柱の陰から
様子をうかがっていたヒロシが、
声を潜めて言った。
「あのじじいが持ってきたんじゃねえか?」
リーダー格のアキラが、
大きな体を屈めながら言った。
「そんなはずはないよ。
あの土管は、数百キロもあるんだ。
あんな老人が
一人で持ってこれるわけないよ」
インテリのマナブが、
ずれた眼鏡を直しながら言った。
ユウキは黙って、
三人から一歩下がったところから
老人を見つめていた。
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