2742人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
中学2年の夏
俺は急な発作を起こして
生死の境を彷徨った事がある。
その当時の事は
意識もなかったから
あまり覚えてはいない
だけど、意識を失っていた間
俺に死んだ
母親の夢を見ていた
母は明るく笑い
ずっと俺に言い続けていた
『まだ、こっちに来てはダメ。
あなたは望まれただけ
望むだけ、生きないと…』
望まれただけ
望むだけ…
ーーー生きないと…
周囲は俺を生かそうとしてくれる
何の取り柄も無い俺だけど…
役に立てるんだろうか
こんな欠陥品の身体でも…
自分の身体と付き合う事だけに
精一杯な子供な俺が
純粋に感じた事は
とてもストレートな考えで。
役に立ちたい
生きてみたい
ーーー何かの為に
・
最初のコメントを投稿しよう!