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映画を観終わったら、もうすでに19時をすぎていたから、ファミレスで夕食を食べた。
帰りにあたしのアパートへ寄ってお泊りセットを準備してから、篤史くんのアパートへ向かった。
「理彩、先に風呂に入ってこいよ」
アパートの部屋に入ってすぐに、篤史くんの口から飛び出した言葉。
「え、風呂?」
お風呂は少しゆっくりしてからだと思っていたから、必要以上に吃驚しちゃって。
そしたら篤史くんがそんなあたしをからかうように口を開いた。
「心配すんなって。覗いたりしねぇから」
「なっ! そ、そんなこと思っていないもん!」
「はは、理彩の顔、真っ赤」
自分でも頬に熱が集まったことに気付いていたから、それを隠すように両手で頬を包む。
そのまま篤史くんに背中を向けて、バッグから着替えを出してからバスルームへ向かった。
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