2. 白馬の王子様

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「よしっ、じゃあ沙耶ちゃんはここで降りて、花時計で待ってて」 「えっ、駐車場までついてくよ」 「いいって。すぐ行くから」 「んー、そう?」 大きな公園の入り口で車を停めたカンナさんは、さっさと行けというように手を振る。 いつまでそうしてたって仕方ないから、あたしはお言葉に甘えて先に車を降りた。 「んー、いい天気」 思わず口についてしまうほどの晴天に、両手をぐっと天に伸ばして、ぶらぶらと歩き始める。 今日はカンナさんに誘われて、ここまでやって来た。 たまには、陽を浴びてお茶しない? って。 この公園のテラスはなかなかオシャレらしい。 平日の午後の公園は、お天気も相まって、気分までのんびりとさせる。 青い芝生に小さい子どもたちが跳ねるように遊ぶのを見ながら、公園の中央にある大きな花時計に足を向けた。
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