2. 白馬の王子様

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「岡崎沙耶さん」 「えっ!?」 なんで、名前知ってるの!? 目を丸くするあたしの前に、その人は片膝をついて真っ赤なバラの花束を差し出す。 「オレと付き合ってください」 「…………ハァアアアアアアアア???」 ……あ、あたし、この人知らないよね!? 何者!!?? あんぐり口を開けながら、まだひざまずいたままだったその人をじろじろ見ると、にっこり微笑まれて慌てて口を閉じた。 …………やっぱり見覚えがない。 栗色のパッチリした瞳に、長い睫毛。 白くてつるりとした頬。 長い手足。 こんなビジュアルがいい人、忘れっこない。 …………王子様、みたいにキレイな人。
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