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拓未の問いに、さくらは笑いながらもかぶりを振る。
「ううん、従兄弟のたくみちゃん。」
「え・・・・・・?たくみ?」
子供の名前を聞いて、思わず聞き返してしまう拓未。
「あ、そういえば尾沢君も『たくみ』だったんだよね」
さくらは自分の顔を子供の顔のすぐそばまで近づけて、いつもよりゆっくりしたテンポで続ける。
「たくみちゃん、私のお友達で、拓未お兄ちゃん」
自分と同じ『たくみ』と聞き、今度は子供のほうがきょとんとして、二人を見上げた。
「…おんなじ名前。」
「うん、そうだねー。こんにちは。」
言いながらさくらは、たくみの肩に手を添えて、一緒にぺこりとお辞儀する。
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