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「-…っ!…ん、んん…」やわらかなうめき声が、薫の唇から漏れ始める…
片方の頂を舌で舐められ、もう一方の胸の膨らみを、優しく手で弄られていくうちに、欲望の火花が全身に飛び散った。
闇の中で、2人を取り巻く和ろうそくの炎が、赤々と燃えあがっている。薫は、長野に触れた…彼の震えが手に伝わってくる。
「あなたは美しいわ…博さん‥」薫は長野の黒っぽい瞳を見つめながら、ささやく。
「君と初めて逢った時から、こうしたかったんだ…薫の肌に僕だけの印(しるし)をつけたくて…」薫は彼の舌の感触を耳たぶに感じて、火が点いたようにかっと熱くなった…
長野は、薫の指を自分の胸元に持っていき、彼の卵色のシャツのボタンに触らせる。
「…ーっ!!」薫が戸惑いながら、彼のシャツから指を離そうとした時、彼女を見つめたまま、シャツを脱ぎ捨てる…さらにパンツもその上に重なった。
そしてスカートに手をかけめくりあげ、片手を両脚の間に差し込み、太腿の内側を撫で上げていく…
白い障子風スクリーン越しに、月の光が差し込んできた…彼が脚を押し開いた時、和ろうそくの炎がさらに妖しい光を放ち始めた。
長野の手に脚の間を包まれて、薫は小さく声をあげた…その声を彼は、優しいキスで遮る。
続いて鴇色(ときいろ)のシルクのショーツを手早く引き抜くと、内腿にけだるい口づけをして、ゆっくりと唇を上に這わせた…
それから、熱く滑らかな秘めやかな箇所を弄りながら、疼く中心にそっと触れる。
薫は息を切らせて、両手で枕を掴む…めまいがし、身は苦悶にこわばっていく…
薫が頬を火照らせ逃げようとしても、しっかり腰を抱え込み、長野は位置を固定させた。
そして舌を中に入れ、指が‥薫には止めさせることも、逃れることもできない淫らさを持って続く。
彼が欲しい…早く…薫の服はいつの間にか、彼の服の上に、積み重なっていた…
長野は、薫を楽器を掻き鳴らすように弄る…しかも歌わせるように、快感に溺れさせていく…
薫は今にも泣きそうだった!疼くようなエクスタシーが沸き上がり、絶頂が近づいて来るのがはっきり解った。
薫の腰が自ずから浮き、その身が細かく震えだしたところで、彼はキスを止める…薫を少し上から見下ろして、乱れた黒髪を愛おしげに梳いていた。
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