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本当にキミは、私の言うことをちっとも聞いてはくれない。
名前くらい、好きに呼ばせてよ。
「…………っ、ふ……」
ぽた、ぽた、とめどなく落ちる涙が染めていたはずのスーツはもうどこにもなくて。
キミの声の代わりに聞こえるのは静かな轍の音ばかり。
ーーーかたたん、とたとん、
満点の星空の中行く北斗星。
キミを乗せた銀河鉄道の切符を私は持っていない。
「……わかった。
わかったわよ…………」
言うこと聞けばいいんでしょう?
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