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二人は暑い日差しから逃れ、今はエアコンの動く音が静かに聞こえる蓮の部屋にいる。
昼食を済ませた後は、朝練の疲れが出ているせいか、ひどく気怠い。
海斗は、大きな欠伸をした。
「眠いの?」
蓮が数学の問題から目を離して聞いてきた。
「う~ん。ちょっとだけ。」
ローテーブルに広げた解きかけの問題集をそのままに、シャーペンを転がすと、海斗はラグが敷かれた床にゴロリと寝転んだ。ラグの生地は柔らかくひんやりとして心地よかった。
「じゃぁ、俺も~。」
蓮も横に寝転んだ。
遠くで鳴く蝉の声が、この世界から二人を遠ざけている様な不思議な気持ちにさせた。
もぞもぞと蓮の手が動き、海斗の指を絡め取る。
海斗は顔だけ蓮に向けた。
蓮は、天井を見つめていた。
二人は言葉を発することなく、沈黙を紡いでいる。
暫くの時間が流れた。
「・・・海斗。」
少し掠れた声だ。
「・・・なに?」
「うん・・・。」
蓮は、言葉に困っているようだ。
顔を海斗の方へ向けると、
「あのさ。寝るなら、ここじゃなくて・・・」
海斗は、蓮の広いベットを見た。
ドキリとした。
「あぁ、うん・・・。」
蓮は、海斗の手を繋いだままベットへ導いた。
ドサリと倒れ込んだ蓮のベットは広くてフカフカで寝心地が良かった。
「あぁー・・・このまま寝れそう・・・」
海斗が瞳を閉じると、案の上蓮のキスが降りてきた。
軽く応えていると、
「寝るのは、まだ先。」
フフと笑いながら、蓮が海斗の首筋へキスをした。
「ちょっ・・・あっ・・・れ・・ん」
蓮は、海斗の上にまたがると、海斗の服を次々と脱がせていった。
「蓮っ!!ちょっと待って、そこまでは!!」
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