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あぁ。北山は何もかも知ってたんだな。知ってて今まで言わずにいてくれたのか。
この前の七夕ライブの時も、喧嘩の仲裁に入ってくれたのは北山だ。
この“漢”は、ほんとに、もう・・・どうしてこう弱い時に救い上げられるんだろうな。
「お前らの事は、試験前の最後の部活で鍵を部室に取に行った時にな。いちゃついてるのが聞こえちゃってね。うん、まぁ、あれは刺激的だったが、邪魔するわけにもいかないだろ?」
「ははっ。」
北山のお道化た様子に海斗が笑う。
「おっ?ようやく海斗が笑ったな。」
「あっ。」
“ようやく、笑った”かー。
どうやら、俺はかなり落ち込んでいたらしい。
「お前には、適わないな。」
ふふっともう一度笑う。
「でさ、本当のところ、蓮と何かあったのか?」
北山は、真剣な顔で海斗を見つめながら言った。
海斗は、北山なら相談できると思った。
“そして、あの七夕の夜の様に、蓮と会って話がしたいんだ。”
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