現在~冬~ Ⅳ

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ここは、滅多に人が来ない。 人混みから少し離れて、そこだけ時間がゆったりと流れていた。 「あぁ、ここには色んな色の錦鯉がいるんだねぇ。」 鷹野は、池に顔が映るくらい乗り出して見ている。 「景さん」 「ん?なんだい?」 海斗の声に顔を上げた鷹野は、はっとした。 思い詰めた顔をして、瞳を揺らしながら鷹野をじっと見つめている。 「俺、景さんの事が、好きです。」 二人の時が白く、そして止まった。 鷹野は大きく目を見開き、海斗から視線を外すことが出来なかった。
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