第7章

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良いことなんてない。 先日の道屋さんとのことだってなんとかいい感じで終われたけど途中は酷い有り様だった。 あれは本当に危うい事件で今考えても恥ずかしい。 とりあえず頭が冷えたことで今は側にいられるだけで満足で道屋さんが充実した生活を送ってくれることが最優先だ。 俺の気持ちや前世は二の次でいい。 「…てか、遠山さんはいいにして汐はなんでいんの?」 ジトッとした目線を汐に送ると八重歯を出してニヒッと笑う。 その手にはパックのカフェオレ。 「そりゃあ何時ぞやでぶっ倒れたダレかさんが心配やからね」 「うっ…」 「もう大丈夫なん?」 「はい…メール通りです」 そうだった。 道屋さんだけではなく目の前の八重歯と田端さん、それに小野木さんにも心配をかけた。 結局その次の日も汐に変わってもらって俺は家で寝ていた。 久しぶりに熱を出したから少し長引いてしまったし頭が上がらないのは事実。 「えっ!もう平気なの?」 「…うん、薬も飲んでるから」 「はっ、だらしねえな。日頃の行いがわりいんじゃねえの?」 「ハハ、大ちゃんおもしろーい」 「感情の篭ってない面白いをサンキュー」 キッと木藍を睨みつける遠山さん。 やはりこのメンツはまだ違和感しかない。
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