第一章 始動

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シークスと共に保健室を出たフィオン教官は、その場で2階と3階の説明を始める。 「2階は2年生の教室と図書室です。図書室は今は空いてませんので後日訪れるといいでしょう。3階は貴方達1年生の教室です。では、次は外に向かいましょう。」 「外には何があるのですか?」 「外には実践授業用の施設が幾つか。まずは貴方達1年生が使用する施設だけを紹介するとしましょう。」 そういうフィオン教官に連れてこられた最初の施設は、巨大な闘技場だった。 「ここで大体の生徒対生徒の実践が行われます。」 中も広々とした空間で、等間隔でブロックが敷き詰められているところがある。 「あそこが闘技場。15×15mの正方形で構成されています。丁度明日ここを使っての授業がありますので、詳しい内容は明日にでも確認するといいでしょう。」 次にフィオン教官に連れてこられた場所は、広々とした森だった。 「ここは小隊単位で行う授業の時に使用する施設です。ここは森の中ですが、更に平地、市街地などを想定した舞台もあります。」 (なるほど。流石はクリンク戦術学院。手の入れ込み用が半端じゃないな。) 目の前に広がる光景に素直に関心していたシークスは、肩を叩かれてはっと我に返る。 「ここもいずれ使用する場所です。関心するのはその時でも良いでしょう。」 「すみません教官。」 苦笑するフィオン教官に、シークスは素直に頭を下げた。
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