第二章 駆け引き

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各々が武器を取り出し、綺麗に整列し終えた頃。 一人の男性教師が現れた。右目は眼帯で覆われており、スキンヘッドには弾痕が残っている。引き締まったその体は、軍服の上からでも盛り上がりがはっきりと分かる。 「バレイド教官。お願いします」 フィオン教官に名前を呼ばれた男性教師は、生徒たちに話し始めた。 「これより諸君は1対1での戦いを始めてもらう。各自クジを引くように。」 クジの結果、メリッサはフィリーと。シークスは男子生徒と当たることになった。 一番最初に戦闘をする者達…メリッサたちもだ…がステージの上に上がると、バレイド教官は手首のボタンを押した。 すると、ステージを囲むように壁がせり上がってくる。 それと同時に中央から巨大なモニターが下がってきて、各自がステージの戦闘を覗けるようになった。 シークスはメリッサたちへと視線を向ける。 フィリーは両手にふた振りのナイフを握っていた。持ち手の部分から紐が伸びて、手首の腕輪へと伸びている。更に背中には金属製の箱があり、そこから、ナイフに繋がっている紐と同じ材質に見える紐が手首の腕輪へと繋がっている。どうやら背中の箱にはこの紐が内蔵されている様だ。 メリッサは巨大な武器を地面につきさしている。 中心部にある駆動部を中心に、持ち手、更に取っ手が持ち手の部分についている。駆動部には弾薬が大量についており、目測だが7.62mmの弾薬に見える。そこから真っ直ぐには80ー90cm程の片刃の刀身がついており、駆動部と刀身の間には緩衝材替わりであろうバネがついている。 駆動部のしたには大量の銃身が取り付けられており、M134だと推測される。更には反対側には盾まで取り付けられており、ひと目で玄人向けの武器だと言うことがはっきりとわかるだろう。 動作補助のためか、駆動部にはブースターが取り付けられている。
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