第二章 駆け引き

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メリッサは咄嗟に武器をふりあげ、ナイフを巻き付かせる。さらにそのままブースターを使い勢い良く武器を振り回し、フィリーを自らの方向に引き寄せる。 「…うそ」 突然のことに対応できず、フィリーは為すすべもなくメリッサに引きずり込まれるフィリー。メリッサはそのままその場で回転し、回し蹴りをフィリーの腹へねじ込む。 その勢いのまま2、3m吹き飛ばされるフィリー。転がる衝撃で身体を起こすと、仕返しとばかりにメリッサの武器に巻き付いたナイフを、メリッサ事引き寄せようと画策する。 だが、メリッサはあろう事か抵抗せず、更には武器のブースターを起動させ思い切りぶん投げた。 想定外の行動に咄嗟に体ごと伏せ武器を回避するフィリー。ガギ、と鈍い男音と共にメリッサの武器は壁に突き刺さる。その隙にメリッサはフィリーの懐に潜り込み、みぞおちへ向かって肘鉄を決める。 フィリーはとっさに体を後方に飛ばし勢いを殺そうとしたが、殺しきれず、地面についたあと、膝をついた。 「私の勝ちね、フィリー。」 「…武器をぶん投げてくるだなんて予想外だった。」 どうやらメリッサ対フィリーは、メリッサの勝利に終わったらしい。
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