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すると老人は、ボロボロのマントの中から一つの剣を取り出した。
そして震えた手で、その剣を僕に手渡す。
「いいか少年。魔法なんかなくたって立派にたたかえるのじゃよ。少なくともワシらはそうじゃった。」
アルマはその老人の言葉の意味が分からずに聞き返すが、老人はニッコリと笑った後にどこかへと消えて行った。
アルマは貰った剣を物珍しそうにひたすら見つめた。
その剣はかなり錆びついていたので、試しに適当な草を切ってみた。
すると家にある母の包丁なんかよりも、断然切れ味はよかった。
「だけどこんな剣……魔法に敵いっこない!」
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