第四章

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「…圭太は俺と付き合ってるから… お前は近付かないでくれる?」 「は?別れたんだろ?」 皐月だ 久しぶりに声を聞いた……… 大好きな声 高鳴る心臓 「煩いんだけど」と、彰に不機嫌そうな声を出す皐月 「…皐月………」 つい名前を呼んでしまった。 「……いいよ…圭太、行ってきな」 絞り出したような声で言葉を発する彰 「ごめんなさい…… …僕なんかを好きになってくれてありがとう……。」 「圭太…来て」 そう言い、僕の手を引いて屋上を降りていく。 屋上の扉が閉まる寸前に見えたのは悲しそうな彰の顔だった
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