第7話

5/39
前へ
/39ページ
次へ
「私、そんなに魅力ない?」 「いや、そうじゃなくて・・・。」 辰巳さんは珍しく、歯切れが悪く、私から目線を逸らした。 言葉を選んでいるのか、目が少し泳いでいる。 辰巳さんはちらっと私を見ると、小さくため息をついて、観念したように話し出した。 「由莉はとても、魅力的だよ。困るくらいに。」 「困る?」 「いつも、理性と戦ってる。風呂に入るとか言いながら、水かぶって頭冷やしたりしてるし。」 「み、水・・・?」 「けっこうギリギリなんだよ、こっちだって。」 「なら、なんで・・・?」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加