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「私、そんなに魅力ない?」
「いや、そうじゃなくて・・・。」
辰巳さんは珍しく、歯切れが悪く、私から目線を逸らした。
言葉を選んでいるのか、目が少し泳いでいる。
辰巳さんはちらっと私を見ると、小さくため息をついて、観念したように話し出した。
「由莉はとても、魅力的だよ。困るくらいに。」
「困る?」
「いつも、理性と戦ってる。風呂に入るとか言いながら、水かぶって頭冷やしたりしてるし。」
「み、水・・・?」
「けっこうギリギリなんだよ、こっちだって。」
「なら、なんで・・・?」
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