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マスターはずっと亜紀の前にいた。
左右の男性客はどちらもグループで来ている。
壁際のボックス席に座るのはカップル二組。
話し相手がいないのは亜紀だけだ。
「何か作りますか?」
「いいえ、同じもので・・・」
マスターがニコッと笑って、
冷蔵庫からビールを持ってきた。
左の男性と目が合い
マスターは自然な感じでそれを受けとめた。
つぎに右の男性も同じように
マスターとアイコンタクトをした。
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