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「アッ…………」
俺のデスクはすっかりそのまま、社長室の中にあつらえられていた。
ドアの近く、比呂斗のデスクとは90度の角度に据え置かれている。
「そこに移した」
「どうしてッ…………」
役員フロアは共有の廊下、受付スペースから入り、その奥には役員ごとに秘書室と執務室が設けられている。
俺は八木と並んで、社長秘書室を使っていたのに。
「毎日何度もお前を呼ぶのは面倒だ。八木ちゃんにも迷惑だろうしな」
「そんな…………」
確かに俺は一日のうちに何回も比呂斗に呼ばれる。
時に重たいドアを不機嫌そうに開け、時に内線で。
俺が席を外していればその応対をするのは八木だし、大体一々重たいドアが大仰に開くだけでも軽いストレスだろう。
それは分からないでもないが。
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