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「ボディーガードって……また大袈裟な」
「だってさ、そんな電話あったりしたら、夜、怖くなったりするんちゃうん?」
「まぁ、それは確かにそうですけど。ってか、早くそれ貸して下さい」
取ろうと腕を伸ばしたら、宮内さんは私に届かない位置まで挙げてしまう。
「ちょっと宮内さん、いい加減に……」
「俺とかどう?」
「なにがですか?」
「彼氏という名のボディーガード。
結構いい仕事すると思うよ? 理沙ちゃんのためやったら、夜中でも駆けつけるし」
どこまで本気なのか、宮内さんは意味深な表情で言っていて、息をするようにそんな軽口を叩ける彼にむしろ尊敬すら覚える。
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