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「じゃあ、次行こうか」
「はい」
人の流れに合わせて、水槽を見ながら緩やかなスロープを歩いていく。
子供たちが楽しそうな声を上げて、横をすり抜けていく。
「やっぱり土曜は人多いですね」
「そうだね」
前を歩いていた真田さんが、不意に振り返った。
「水野さん、今日の格好可愛いね。髪型も」
会って３０分以上経っていて、タイムラグのあるほめ言葉。
不意打ちなそれに顔が赤くなる。
「あ、ありがとうございます……」
照れくさくて、顔を隠すように髪を前に持っていく。
こんなことで、動揺してしまっている心臓が情けない。
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