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「じゃあ、そろそろ送っていくね。明日早いし」
その言葉で、すっと現実に引き戻される。
さっきまで浮かれていたはずの心が、急激に重くなっていく。
「ご飯行けないのは残念だけど、この格好じゃ無理だしね」
「そうですね。……明日、遠いのに本当にすみません」
「ううん、全然。
前言ったでしょ? 趣味ドライブだって。
迎えに行くの、10時くらいで大丈夫かな?」
気を遣わさないようにか、笑って言ってくれた真田さんに、「お願いします」と言って顔を伏せた。
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