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やっぱり、ジーパンとかにすれば良かった……。その上、髪まで巻いてるし。
いつもストレートのまま下ろしている肩下の髪は、くるりとカールを描いている。
自分で巻いたくせに無性に恥ずかしくなってきて、髪を手櫛で梳(と)いでみる。
両手で何度か梳くと、くるりと回っていたカールは、全体的に微妙に伸びた。
「水野さん」
その声に顔を正面に戻したら、真田さんが軽く手を挙げて、こちらに歩いてきているところだった。
「ごめんね、待たせちゃったかな?」
「いえ、そんなことないです」
首を振りながら、さりげなく真田さんの服装を観察してみる。
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