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家族のこと、学校のことが、丁寧に書き続けられていた日記は、ある日を境に、私以外、家族以外の名前が頻繁に出てくるようになった。
絵画教室で出会ったと書かれている彼の名前は、日毎に色付いていく淡い恋心と一緒に綴られていた。
『6月3日
今日から絵画教室に行くことにした。
私が行くことにしたのは、中高生のクラスで、その中にすごく素敵な人がいた。
身長が高くて、優しそうで、大人っぽい人。
たぶん高校生だと思うけど、何年生かな?
他の子が呼んでたから、私も直哉先輩って呼ぶことにした。
本人にバレたら嫌がられるかもしれないけど、心の中で呼ぶだけだからいいよね。』
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