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「水野さん。たぶん聞きたいこといっぱいあるだろうけど、先に自己紹介しとこうか？ 俺がなんでそんなこと知ってるのか、意味わからないよね？」
小さく頷くと、真田さんの唇が緩やかに弧を描く。
どうして。どうして、この人は笑ってるんだろう。
「名前とかは知ってるから、経歴だけでいいよね。
こっちの高校を卒業して、大学進学で上京した。
新卒で入った会社……リラフルを４年で辞めて、今の会社に入った。
本社に配属が決まって、そして、あの夜に君に会った。
だけど、水野さんに会ったのは、あの夜が初めてじゃない。二度目だった。
俺は一度、君に会ってる。この家で。
っていっても、君は意識がなかったけどね。
……昔、高校の時、理奈と－－君のお姉さんと付き合っていた」
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