26人が本棚に入れています
本棚に追加
1人息子は自立しており、今は
妻と二人暮らしである。
山神刑事の最近の情報はさて起き、
遺体の首にははっきりくっきりと索溝が入っていた。
そしてその凶器と思われる紐は、流し台近くに無造作に置かれていた。
「絞殺ですね」
耳元で低い声がした。
同じく1課の染井野刑事(37歳)であった。
「せやなぁ」
山神刑事は、相変わらず哀れみな目で、横たわっている者を全体的に見回した。
そのガイシャは、ショートカットでハーフっぽい顔だちの、わりと美人で、ラフな自宅着姿だが、長身でスタイルの良さをかもし出していた。
「発見者は?」
山神が誰とはなしに言うと、せかせか動いていた古村刑事(32歳)が、すぐさま寄ってきて
「発見者は、新線子と言うガイシャの友達で、隣の部屋に居てるんですが、大部、取り乱していて、話し聞くんは、今、ちょっとムリな状態ですわ」
と言った。
「そりゃ、しゃーないな。落ち着くのを待とか」
友達の死の第一発見者である。
フツーの感情ではいられないだろう。
「や、山さん、これ、隣の和室にあってんけど見て下さいよ」
相田巡査部長刑事(40歳)がなにやら、血相を変えて、フォトフレームを持って来た。
その理由は、渡された写真を見て判った。
最初のコメントを投稿しよう!