1 近鉄奈良線

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「ふむふむ・・・・うーん・・・ えーっ・・・ほ、ほんまか・・・ そらアカンやろ・・・いや何でやねんて・・・・ うっそやろ」 おじじ刑事がいろんな表情で呟きながら、 目を通しているのを、側に突っ立っていた相田は (もちょっと、静かに読めんかー、この人は) と薄長横目でジロッと睨んでいた。 そんなことなどまったく気にしてない山神は、最後まで読み終わると 「んー」 と、口をへの字に曲げた。 「どない思われます?」 先に目を通していた古村刑事が問いた。 「信じられへんな」 首を左右に振った山神は、それを投げるように相田に手渡した。 「おっと!」 相田はその場にしゃがみ込み、中身を期待しながらノートを開いた。 ガイシャ、カセ子は女性特有の末期ガンであった。 そのガンが発覚して、そこから日記を書き始めたらしかった。
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