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それを聞いた皆はあきれかえった。
「手ェ切るで石で、で非定型的縊死じゃ、イシしかあってへんやないですか」
矢永刑事が代表して突っ込みを入れた。
山神刑事は目を開け
「言葉の雰囲気やがな。
雰囲気。
手ェ切るで石でを何回も
頭の中で繰返してたら、段々、
非定型的縊死になって行った。
それに、川子ちゃんが自殺ちゃうかー
ってヒントをくれてたしな」
とファ~とアクビをした。
皆は
(そうはならんやろ)
と、一斉に思った。
「ムッチャ眠い。
外の悪い空気吸ってくるわ」
山神は、よっこらしょと立ち上がると
部屋を出て行った。
署から出ると、信号渋滞の道路を眺めながら、も一度、大きなアクビをした。
その時、前野刑事も出て来た。
「お、川子ちゃん、エエとこ来たな。
ちょっと付き合って欲しいトコ、あんねんけど」
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