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銀槍に力を込めて叩き付ける。 だが、水晶にはヒビ1つ入らない。 「どんだけ丈夫なんだ」 「ちょっと貸してみて」 エリザに銀槍を渡す。 「え、何これ!?凄く重たいんだけど……」 どうやら装備は、その所有者にしか効果を発揮しないようだ。 銀槍の重さは10kg。 筋力強化2倍だけのエリザに、扱う事は出来ないだろう。 こうなったら、アレしか無いのか…… 御快堂が言っていた、人間の限界の力を解放するという荒業。 脳の枷を外す、リミッター解除──── リスクは大きいが効果は絶大だ。 ここまで来たならば、もう出し惜しみも何も無い。 ただ1つ問題を上げるとすれば、¨俺が人を殺した¨という事実がバレると言うこと。 幼馴染みをゴブリンの巣で殺めた、という大罪が知られるかもしれないと言うこと。 「今から¨脳の枷¨を外して破壊するから」 迷いは在ったが、言ってしまった。
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