はからずしも――人生なんてものは

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ブーン、と。 それは、いちゃついていた最初には全く気がつかなかったんだけど しばらくして耳の端のほうに聞こえてきた 「ね、――なんか携帯なってる……」 「はぁー?いーわそんなのいま」 「ちょ、ちょっ……!」 かぷり、と。 カズくんが私の首筋に噛みついた時 まだ鳴りやまぬその振動音が気になって仕方ない私は、その腕から逃れようともがいていた ――久しぶりの甘さに、戸惑ってた。っていうのが正直なところで
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