はからずしも――人生なんてものは

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「美紗緒」 いつの間にか、カズくんが私に追い付いていて 「何してんだよ」 「市川さん、泣いてた」 「は? 親父が?」 「――うん」 「親父が泣くわけねーだろ」 「……」 どうしてか、なんてのはうっすらわかった 「他にまた何か言われてねーのかよ」 「うん――、言われたといえば。言われた、のかな」 「は、なんて」 「……うーん」 胸の奥が、モヤモヤとする
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