liar 3 - 30

はからずしも――人生なんてものは

そう、とんでもないタイミング

良くも、悪くも

その偶然に、私達のサイコロはいつも左右されるんだ

――今思えば

それもそういう運命なのかもしれない

｢わかった｣

やっとそう重く呟いたカズくんは、携帯を床に置くと、しばらくの間、考えこむようにして私のほうを見た

｢――悪い｣