本当の気持ち

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《初恋》 美しい放物線を描きながら、 少女は初めての恋に堕ちた。 白く透明な光を孕みながら、 少女は大人に成っていった。 彼女の耀くような微笑みは、 思わず息を呑む程だったよ。 『初恋は実らない』なんて、 誰が最初に言ったんだろう。 やがて初めての恋は終わり、 彼女は鈍く疼く傷を負った。 泣き腫らした瞼が癒える頃、 その瞳に新しい景色が映る。 …それは、眩い明日。
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