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「ナミおそよう。」
「ナミィ、重役出勤だなぁ。」
昼休みの学食でナミが睨みつけてくる。
「あんた達ちゃんと代返しといてくれた?」
「「…………。」」
呼び出されたナミはあからさまに機嫌が悪い。
「そんで?
メッセージ聞いたけど遊びに行くって?
どこ?」
「私がバイトしてるとこに来ない?」
「「はぁ?」」
「ユリ、あんたのバイトって居酒屋じゃん。」
ユリは地元の居酒屋で高校生の時からバイトしてるって以前に聞いた。
「居酒屋に音楽ないじゃんー、演歌はヤダよ、踊れない。」
「居酒屋にいい男いないじゃんー、焼酎くさいおっさんはヤダよ。」
「あぁ…黙っててごめんね。
実はいま…梨泰院の《ゲッコー》ってクラブでバイトしてるんだ。」
「「えーーーっ!?」」
「梨泰院のクラブ?」
「…ゲッコーって梨泰院で結構有名な店。
クラブもあるしダイニングもある。
落ち着いて飲めるバーもあって、手広くやってるトコ。」
「…なんで梨泰院なの?」
「うーーーん、友達が誘ってくれて…」
梨泰院はソウル市の中心、まさにど真ん中にある。
米軍基地に隣接した繁華街だ。
近くには大使館や領事館がたくさんあって、
まさに《THE外国人が遊ぶ街》
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