22人が本棚に入れています
本棚に追加
「ばぁちゃん、
なんで私が死にかけてるってわかった?」
私は3歳の時に死にかけた。
母によって殺されかけたと言ってもいい。
なんとしても父に貢ぐ金を作らんと、
幼い私を家に閉じ込め
母は働きに出ていた。
ある夏の暑い日、
締め切った部屋で
十分な水も食べ物も与えられず
私は脱水症状をおこし、
意識を失った。
しかし運良く
娘家族の様子を見に立ちよった
ばぁちゃんに発見され、
一命をとりとめたのだ。
これが「命の恩人」の話。
私が閉じ込められていた部屋は
何かの腐敗した匂いと、
糞尿で目もあてられないほど
酷かったのだと
後に叔母達から聞いた。
最初のコメントを投稿しよう!