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どうしたらいいんだろう。同棲、止めようなんて純平が言い出したらどうしよう。何で、あんなくだらないことで怒ったりしたんだろう。
綾の頭はもう、仕事どころではなかった。綾は黒い大きな不安という物体に、覆い被せられ、デスクに突っ伏してしまった。
「綾さん、大丈夫ですか?」
すかさず後輩の美紀が綾のそばにやってきた。美紀は、綾の肩をさすっている。
「ごめん、大丈夫」
顔をあげながら綾は小声で答える。
「あ、その顔は大丈夫じゃないです。ちょっと、お茶でも飲んできたほうがいいんじゃないですか?そうだ、給湯室に
いただきものの高級緑茶がありましたよ。急ぎの仕事は私がやっつけときますから、行ってきてください!」
「美紀ごめんね。スタバの新商品奢るから許して!」
美紀の言葉に甘え、 綾は給湯室ヘと向かった。美紀の言った通り、いかにも高級そうはパッケージの緑茶が「ご自由にどうぞ」のメモ書きとともに置かれていた。
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