第24話

第1章 疑心暗鬼

いつからか、私たち大下家の家族には、
こんな探り合いの関係が生まれていた。

いや、大下家ではなくて、
私とその他四人の中でそれは生まれていたのだった。

私だけに知られないようにしていたり、
私だけには黙っていたり、
隠しごとがあったり、
そんなことだらけであった。

私はいつも大下家の中にいて疑心暗鬼である。

私は大下家の中にいると疑心暗鬼になってしまうのであった。