第1章    疑心暗鬼

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私とその他四人。 どこまでが本当なのかわからない。 誰と誰が知っているのかわからない。 誰が知らないのかもわからない。 母が知っているのかわからない。 妹や弟に伝わっているのかもわからない。 きっと私だけが知らないのであろう。 私だけに知られないようにしているのだろう。 私はいつもいつもこんな中にあった。 私には隠す、 誤魔化す、 本当のことは言わない、 そんな中にいて、私の居場所はなかったのだ。
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