第26話

ああ言えばこう言う・・・

「じぁあさあ、今日子はなんで私には
言ってくれなかったの？」

「そんなの言う必要ないでしょ」

「だから、何で？」

「姉ちゃんは喪主じゃないから。
お父さんとお母さんだけが知っていればいいことでしょ」

「そうかなぁ・・・？」
少し落ち着け、もっと冷静になれという声が小さく私の耳に入ってきた。

「じゃあさぁ、まあ、それは絶対にダメってわけでもないからさぁ、
それはわかったとして、
直也さんはほんの少しの時間も取れなかったの？」

「だから、そうだって言ってるでしょ。
しつこいなぁ」
今日子は一気にガードを強めたように感じた。