とある教会にて

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とある教会にて

「ここはどこだ」 私は5メートル先と見えない暗闇の中で目が覚めた。全く何があったのか、又、何故ここにいるのかもとんと検討がつかない。そもそもここはどこなのだろう。そうだ、今はとりあえず思い出せるだけ思い出すとしよう。 そう、あれは二日前のことであった。私はいつものように教会に行っていた。だから日曜のことだ。 その日私は神に祈りを捧げていたはずだ。.... ああ....思い出してきた。たしかあの時に教会の光が突然消えたのだ。何かきっかけがあったわけでもないと思う。 ....おかしいな....あれは本当に二日前のことであったのだろうか、何故かそう感じたがもっと前のようにも思えてくる。 今考えてみたが、普通の人なら普通はパニックになり混乱するだろう。何故こんな所にいるのだろうかと。 しかし、私は神に選ばれている人間であるため、これらの出来事など怖くもなんともない。 私は死したとしても天国に行ける資格のある人間なのだからな.... ....だめだ....どんなに選ばれていても怖いのは怖い。さっき死など想像してしまったからか更に恐怖が増してきた。 最近は神様に選ばれてるのかさえ分からなくなって来てるのだ。この仕打ちをされれば怖くない訳がないだろう。 別に仕事が上手くいってないとかそんな事でもないが、上手くいってるわけでもない。 すると、 きーーー....と高い音が辺りに響いた。 「おめでとう。あなたは神である私に選ばれた。これから最高の幸運と最高の不幸を与えよう。」 と、低い声が響いてきた。 「本当でありますか。ならば少しでも構いません。お姿をしばしおみせ願いたいです。」 私は期待と恐怖でこのような台詞を放ってしまった。正直怖いが信じる他ないと思ったのだ。 「....よろしい....」 そう脳裏に響いたと同時に頭にドスッ....と鈍い音が響いた。 気がつけば私は足を見ていた。徐々に辺りが赤く染まる。 それを見たとき私は亡きものにされたのだと実感し、気づいたように意識が遠くなっていった。 その時意識さながらこんな言葉が耳に入った。 「お前は神に嫌われたのだ」....と....。
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