春を夢見て

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冬は乾燥する。 まぁわかりきった事だろう。 しかし時折布団が湿る。 なんだか重くなった様な、触れる肌に濡れタオルの様な水気を感じる。 昨晩の寝汗が乾いて無いのだろうか? まぁ、明日の昼には日に照らしてやろう。 冬は凍える。 だからなんだ。 冬なんだから当たり前だ。 ごもっとも。炬燵にでも入って蜜柑を食べようか。アイスも捨てがたいだろう。 ハーゲンダッツみたいな、濃厚ハイカロリーなやつが好ましい。 昔ながらのストーブで、湯を沸かし、餅を焼くなんてのも乙だ。 冬は寂しい。 これは首を傾げる人も居るかも知れないが。 物理的な寒さは、精神にも作用するのは間違い無い。 暖を取るなら『物より人』だ。 ストーブに当たろうが、炬燵に突っ込もうが。 愛しい人の抱擁が何よりも温かい。 何にせよ湿るのだ、だったら春でも良いのだよ。 何にせよ寒いのだ、さっさと春よ来たまえよ。 何々恋人が居ないとな? ならば何より春よ来い。 君の桜が咲く様に。 嗚呼今日も。 今日も今日とて… 『春を夢見て』
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