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「僕もまだまだか……。対応の差が歴然だもんね……うんうん、そっかそっか」
ミツキさんは聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でブツブツしゃべってて、何か怖い。
項垂れてるミツキさんを奇妙なものを見るように見ているとお兄ちゃんが買い物から帰ってきた。
「ただいま……ってどうしたミツキ?」
「おかえり。何か分かんないけどミツキさん怖いよお兄ちゃん」
「おまっ!ミツキお前実可子に何かしたんじゃないだろうな!?」
「なっ!してないよ!僕が被害者!」
「へっ?」
何で被害者?私何もしてないよ!また失礼なことを言うミツキさんを、私はどんどん嫌いになっていく。
イメージと違って可愛い小悪魔ミツキはどこにもいない。
「お兄ちゃん、ミツキさんって結構失礼な人だね」
お兄ちゃんの傍まで行き荷物を受け取ると、耳元に顔を寄せてボソッと呟いた。
そのまま私はキッチンに向かい、袋の中の食材を取りだして準備を始めた。
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