533人が本棚に入れています
本棚に追加
「……」
「……実可子」
「はい」
「お前緊張しすぎ」
お兄ちゃんの彼氏の類さんが現れた瞬間室内の空気が変わり、そしてあまりの格好よさに体が固まった。
スーツ姿が何とも様になっていてモデルか俳優かと見紛う程の端麗さ。
本当にこんな人が刑事?刑事ドラマの俳優じゃなくて?
岳さんと会ったときと似たような状態になり、体はガチガチに緊張して強張り声もでない。
「だって……」
「ごめん、俺怖いでしょ?凶悪な犯人と対峙してると自然とこんな風に威圧しちゃうみたいなんだ」
ちがーう!怖いんじゃなくて格好よすぎてヤバいんですぅ!
心の中で叫びながら首をぶんぶん横に振って否定するとお兄ちゃんとミツキさんに笑われて顔が熱くなった。
「類、実可子は類が怖いんじゃなくて格好いいから緊張してんの。前にファンだって俺の先輩モデルに会わせたときと反応似てるし」
「そんな風に思ってくれてるんだったら嬉しいな。俺は男兄弟で育ったから、実可子ちゃんみたいな可愛い子が妹だったら良かったな。
もし実可子ちゃんが嫌じゃなかったら、俺の妹になってくれない?」
キャー!!妹になってくれない?だなんてあんなイケボで言われたら無条件降伏しちゃうよ!
最初のコメントを投稿しよう!