All or Nothing

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野分き唸る雨 さめざめ目覚め 幸福な肩にも 廃墟の街にも 同じ冷たさで降り頻る 東西昼夜 矛先揺らして 暑い砂漠の風を思えば 重たく濡れた桔梗も開花し 金色の時を記憶に鏤め モザイクタイルに舞い散る啓示 瓦礫の森こそ私の世界 天秤片手に振り撒く秩序 最後の枯れ木で造った小屋で 眠れるTeddy Bearの夢は何色? 雄爽なる風の紡ぎ手は 生死の境界 夜な夜な掻い潜り 石榴の実を食べ闊歩するのは 尖ったブーツで決めてる蠍 濁った川面を彩る紅葉に 重ね合わせた血の雨 さめざめ 遊興好きな王の気紛れは カード一枚で滅亡も招く 始まりとは全か無か 巡る円環の隙間を探して 幻想譚にて繙く宇宙 黒い雨雲の旅立った後には 青く晴れた日の優雅な憂鬱 切り裂く鋏に蔦は蔓延り 錆びた錫杖が ざらりと嗤う 飴色に焦げた感傷の薔薇 麦の穂を束ねた冠で飾り 硝子の鍵盤 爪弾く軌道で 星が歌うのは 全の怠惰か 無の憧憬か
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