1.双子、出逢う

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文久3年(1863年) 9月末日 「マコト!やっとここまで来た!!」 「シンは元気だねぇ。  …ここからの景色は絶景、絶景」 二人の眼下には京の都が広がっている。 ここは都の北西にある山の中腹。 二人は播磨からの旅路を経て、 目的地であった京の一歩手前まで来た。 しかし、運の悪いことに西の空には 夕陽が沈みかけていた。 「あー疲れたー」 シンはその場に足を伸ばして座り込む。 「オレも疲れたー。  でも、ここから下りるとなると  だいぶ時間かかるよね…」 マコトもシンの隣に胡座をかく。 「「今日は野宿か…」」 二人は同時に大きなため息をついた。
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