第六話  心の行方

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お焼香が終わり、桜田はマリエと話をしていた。 「優一さん、来て下さってありがとうございます。 父も喜んでいると思います。 ”優一が息子だったらな…”なんて言ってたくらい、優一さんを息子の様に思っていた所がありましたから。 父は最期まで、優一さんの事を心配していました。 そして、優一さんを苦しめてしまった自分を責めていました」 マリエはそう言うと、優一に一通の封筒を渡した。 その封筒は、社長から桜田に宛てられたものだった。 「父が自分に何かあった時は、その手紙を優一さんに渡してほしいと」 封筒に書かれている字は、以前の達筆な社長の字ではなかった…。
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