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涙を流しながら、桜田を真っ直ぐに見つめ、マリエは語り続ける。
「私は、本気で優一さんの事が好きでした。
結婚するなら、優一さんと決めていました。
どうしても、父に花嫁姿を見てほしくて、父に優一さんの事をお願いしました。
その時、父はこう言いました。
優一さんには、想っている人がいる。
だから諦めた方がいいと…。
それでも、私は諦められなかった…。
優一さんが欲しかったから…。
だから、あんな強引なやり方をしてしまいました。
焦っていたんです。父の容態が悪化していて
あんなやり方をすれば、優一さんが離れて行く事は分かっていたのに…。
優一さん…、私のそばに居て…。
私は優一さんじゃないとダメなんです。
私を一人にしないで…」
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