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液晶画面には【小林武夫】と表示されている。
一緒に署を出たはずだ、事件とは無関係の電話だろうか…。
「もしもし?どうしたんだ?電話なんて…」
『まっさん、1が見つかった。いや、見つけちまったんだ!』
後藤の会話を遮り、堰を切ったように小林が話し出す。
普段の落ち着きが嘘のような、小林らしからぬ取り乱し方である。
「おい、たけさん今どこにいるんだ?1って」
『国道沿いにマリンってパチンコ屋があったの覚えてるかい?そこの駐車…』
そこで電話が切れた。
受話器の向こう側から、微かに鈍い音が聞こえたような気もする。
もしかしたら犯人がまだ近くにいたのかもしれない、そう思ったら後藤の体は勝手に動いていた。
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