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「散歩の途中だったんですね」
後藤は柔らかく微笑んで腰を屈めて犬の頭を撫でた。
強面の後藤があまりにも優しく笑ったからか、初老の男性は緊張がほぐれ、後藤に発見時の様子を話し始めた。
「突然犬が走り出して、橋の下に来たら…酔っ払って寝るにしても変だし…ここら辺はホームレスもいないからと思ったら、ねぇ?だって変じゃない…こんな場所に寝てるなんて、地元の人間だってこんな所にわざわざ来る事ないよ、だからもしかしたら死んでるのかって…」
途切れ途切れではあったが、初老の男性は全てを話し終えて後藤の返事を待った。
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